骨伝導イヤホンの技術を使いつつ、通常のワイヤレスイヤホンの形状をしたハイブリッドな完全ワイヤレスイヤホン「U-Free」が、カスタムIEMイヤホンメーカーとして老舗のUnique Melodyから発売されました。この記事ではその「U-Free」の特徴についてレビューします。
耳を塞がずに音楽が聴ける骨伝導イヤホンは、ワイヤレスイヤホンのなかでも特殊なタイプ。周囲の音を聞きながら音楽を楽しめるので、ランニング・ジョギングなどのスポーツ中や、散歩、または家事などをしながらの「ながら聞き」イヤホンとしてとても人があります。また、最近は周囲の音と音楽が同時に楽しめるながら聞きイヤホンにもオープンイヤー型というタイプも人気が出ています。
ただし、骨伝導イヤホンの欠点として、音質では耳の穴に入れるカナル型イヤホンとくらべると圧倒的に不利になってしまいます。そうした骨伝導イヤホンのデメリットを解決できるイヤホンが、今回紹介するUnique MelodyのU-Freeです。
Unique Melodyとはどんな会社?
Unique Melody(ユニークメロディー)は中国に本社を置くイヤホンメーカーであり、カスタムIEM(インイヤーモニター)の製造と開発に特化しています。独自の補聴器技術を基にし、ダイナミックドライバーとバランスド・アーマチュアドライバーを組み合わせたハイブリッド型カスタムIEMなどをリリースし人気を得ています。
Unique MelodyはカスタムIEMの製造メーカーとして評価されており、特にMERLINというモデルはその評判を築いた一つです。独自の設計を持つイヤホンを提供し続けており、ユニークなサウンド体験を追求しています。
さらに、Unique Melodyはワイヤレスイヤホンの製造も行っており、TWS 30Xという完全ワイヤレスイヤホンを発売しています。このワイヤレスイヤホンは、2BA+1DDのハイブリッド型ドライバーを搭載し、カスタムIEMの製造における人間工学に基づいた設計とシンプルな機能性が特徴となっています。
Unique Melodyの製品は、音質の高さと快適なフィット感が評価されています。彼らのカスタムIEMは、耳に合わせて製作されるため、ユーザーに最適な音楽体験を提供します。また、骨伝導ドライバーや静電型ドライバーを採用したモデルもあり、幅広い音の表現力を実現しています。
Unique Melodyは、イヤホン市場において独自の技術と設計思想を持ち、ユニークな音楽体験を追求するメーカーとして注目されています。
日本では、ミックウェーブ社が販売代理店となっています
U-Freeはどんなイヤホン?
U-Freeは骨伝導とカナル型イヤホンのそれぞれの特徴を併せ持つハイブリッドな完全ワイヤレスイヤホンで、カスタムIEMメーカーとして有名な中国のUnique Melodyから発売されています。
「U-Free」は10mm口径のカーボンダイナミックドライバーに加えて、シルバーパラジウム圧電骨伝導ドライハーを搭載した完全ワイヤレスイヤホンです。骨伝導ではあるのですが、普通のイヤホンと同じように耳の中に入れて使うタイプのイヤホンです。2種類のドライバーを搭載することで立体的でサラウンド感や没入感のあるサウンドになります。
「U-Free」はシングルダイナミックドライバーとともに骨伝導を使用しますが、圧電骨伝導ユニットは頭から響く低音と同じくらい明瞭さと詳細を重視しますが、低音も強することはありません。
「U-Free」はこのハイブリットスタイルで、新開発の『PBVTU』技術により、空気伝導と骨伝導による音の飛び方を体感でき、没入感のある立体的な空間表現を生み出します立体的に音が聞こえてくるのが特徴です。
「U-Free」はカスタムIEM製造のノウハウを活かして、フィット感が良いところも特徴の一つです。新開発のメディカルグレード高透明シリカゲルを使用したイヤーチップは人肌に優しく、耳にしっかりとフィット。イヤーチップをノズルに深く装着することで、耳に触れる面積を増やし、骨伝導効率を上げるとともに、イヤーチップが音導をふさぐことなくダイレクトに音を届けます。
U-Freeの対応コーデック
U-Freeの対応コーデックはAAC、SBC、aptX Adaptiveです。
U-Freeはアプリでサウンドを切り替えられる
「U-Free」は専用アプリ「UM Smart Sound」を使うことでモードの切り替えやイコライジングなどのカスタマイズも簡単に操作でき、次の4つのサウンドモードを、使用場面に合わせて簡単に切り替えることができます。
- HiFi モードオーディオサンプリングレートは最高値に達し、没入感のあるHiFi レベルのサウンドを楽しむことができます。
- ダイナミックANC モード周囲の音の大きさによってノイズの強さをインテリジェントに制御し、耳への負担を増やすことなく、高音質なサウンドを楽しむことができます。
- アンビエントサウンドモード外部の音を取り込み、周囲の音を聞くことができます。外での使用時に安全にご使用いただくことができます。
- 音声アシストモード会議や授業など社会活動の場で、周囲の音を強調することで、聞き取りやコミュニケーションを円滑にします。
U-Freeのバッテリー性能
バッテリーは、ノイズキャンセリング音の状態で、イヤホン単体で7時間+充電ケース併用で約14時間。ノイズキャンセリングオフにすると、イヤホン単体で約8時間+充電ケース併用で16時間となっています。
U-Freeの防水性能
U-FreeはIPX5の耐汗・耐水性能を備えています。自宅でも、外出先でも、通勤中でも、汗をかいたワークアウトの最中でも、濡れることを心配する必要はありません。
U-Freeのその他の特徴
ノイズキャンセリング機能も搭載。
カラーはBlackとGrayの2種類。
高度な多方向マイクを搭載していて、最新のCVC技術により周囲の雑音を除去し、通話中の声だけを的確に相手に伝えることができます。
ワイヤレス充電にも対応しています。
価格は42,900円と少し高めではありますが、人と違ったユニークで、高音質なイヤホンを試してみたいと言う方にはおすすめの完全ワイヤレスイヤホンです。
U-Freeに関する口コミ
U-Freeはまだ発売されてから日が浅いのでそれほどレビュー数はありませんが、海外サイトなどでもチェックし、一部抜粋して掲載します。
U-Free は、低音域と中高音域を重視した V 字型チューニングになっています。ただし、低音域は下のグラフが示すほど重く聞こえません。測定で思われるほど大げさで濁っているとは思いませんでしたが、明らかに強調されていました。
U-Free は、TWSではあまり見られないディテール、明瞭さ、音の厚み、質感を兼ね備えています。UM がノズルを整理できる場合 、これはこれらのトップメーカーと同じレベルで検討される可能性があります。そしてその価格を考えれば、現時点で最高の製品の一つに数えられることは容易に正当化できるだろう。
非常に広いサウンドステージを提供し、音の位置や分離感が優れている。低音は迫力があり、中音域はクリアで自然な響きを持ち、高音域は明瞭であり、解像度が高い。バランスの取れた音質と明瞭さは、音楽の詳細さを引き出している。
U-Freeのスペック詳細
それでは、U-Freeのスペックの詳細について確認しておきます。
U-Free | |
Bluetooth | 5.2 |
コーデック | AAC/SBC/aptX Adaptive |
プロトコル | HFP/A2DP/AVRCP/SPP |
再生時間 | ANC ON( イヤホン+ 充電ケース): 約7+14時間 ANC OFF(イヤホン+充電ケース):約8+16時間 |
充電時間 | イヤホン:約1時間 充電ケース:約85分 |
ドライバー構成(2ドライバー) | 10mm カーボンナノダイナミックドライバー シルバーパラジウム圧電骨伝導ドライバー |
付属品 | 充電ケース USB Type-C ケーブル UM オリジナルメディカルグレードシリカゲルイヤーチップ UM オリジナルメディカルグレードシリカゲル開放型イヤーチップ 説明書 保証書 |
価格 | 42,900円 |
購入先 | Amazon |
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