【B&W Pi7 S2とPi7を比較レビュー】Bowers & Willinsの完全ワイヤレスイヤホン

高品質なスピーカーで知られる老舗のオーディオブランドのBowers & Wilkinsの完全ワイヤレスイヤホン「Pi7」。装着感がよく、Bowers & Wilkinsらしい高音質で、ANCも搭載するなど、音質重視のオーディオ好きな人にとって魅力的な完全ワイヤレスイヤホンで人気となっています。

そんなBowers & Wilkins完全ワイヤレスイヤホンの「Pi7」には後継機種となる「Pi7 S2」が発売されています。似たような機種ですがその違いはどこにあるのでしょうか。今回の記事では「Pi7」と「Pi7 S2」それぞれの特徴と「Pi7」と「Pi7 S2」の違いについてまとめています。

Bowers & Wilkinsについて

Bowers & Wilkinsはイギリスの老舗オーディオメーカーです。1966年にJohn Bowersによって設立され、高品質なスピーカーで知られています。Bowers & Wilkinsのスピーカーは革新的な技術を取り入れており、自然なサウンド再生を追求しています。代表的な技術にコーン型ドライバーユニットのKevlarコーン、ダイアモンドドーム・トゥイーター、Flowportポートなどがあります。

Bowers & Wilkinsはホームオーディオからスタジオモニター、カーオーディオまで幅広い製品を展開しています。オーディオマニアから高い支持を得ており、アビーロードスタジオの公式スピーカーにも選ばれています。iPod向けスピーカーZeppelinはBowers & Wilkinsの代名詞的製品でもあります。

Bowers & Wilkinsは50年以上にわたり、音楽を忠実に再現することにこだわり続ける伝統的な英国オーディオブランドです。自然なサウンドで多くのオーディオファンの支持を集めている名門メーカーといえるでしょう。

Bowers & Wilkins Pi7とPi7 S2について

まずは、Bowers & Wilkinsの完全ワイヤレスイヤホン Pi7と、その後継機種であるPi7 S2共通の特徴についてまとめておきます。

自然でクリアな高音質

そのサウンドはとても自然でクリア。ハイブリッド構成らしく繊細で音の細部まで再現され、曲によっては、今まで気づかなかった音の響きまで感じ取れるかもしれません。この細かな表現力はまさにこのイヤホンの特徴です。

さらに低域の量感もたっぷりとしてながらもやはり余韻が膨張せず明解に分離して、聞き手に迫ってくるような迫力があります。正確な音場表現、際立った高域と豊かな低域の再現力は、モニターライクな解像力と聴き心地のよさが融合し、本来の音楽の良さを感じられると思います。

また、ハイレゾ音源やロスレス音楽を日常で聴くことを好む方にもおすすめです。Pi7とPi7 S2は高解像度オーディオに対応しており、ハイレゾ音源を聴くことで、さらに精緻な音のディテールを楽しむことができます。DeezerなどのHiFiストリーミングサービスとの相性も良好でしょう。

音質を大きく決定づける搭載ドライバーは大口径の「9.2mmダイナミックドライバー」と「バランスド・アーマチュア(BA)トゥイーター」の2ドライバー仕様となっています。サイズ制限がある完全ワイヤレスイヤホンでも、ダイナミックドライバーだけでなくBAドライバーを搭載することで、高解像度で情報量の多い広域再生を実現していて、すべての楽器や歌声のあらゆるディティールを鮮明に再生し、サウンドの背景にある空気感まで感じ取ることができます。

ANC搭載で日常にも高音質を

ANC性能が優れているのも大きな魅力の1つ。周囲のノイズを遮断することで、集中して音楽に集中できます。オフィスや通勤時の使い方に適しています。電車の中など周囲の騒音で音楽を聴きづらいということがほとんどなくなります。

装着感も快適で、耳にフィットするようデザインされているので、長時間つけていても痛くなりにくいと思います。手応えのある素材なので取り外しやすさも◎です。

Bowers & Wilkinsというブラランドのラグジュアリーさ

さらに、デザイン性とブランドイメージを重視するユーザーにとってもBowers & Wilkinsというメーカーの完全ワイヤレスイヤホンは非常に魅力的と言えるでしょう。Bowers & Wilkinsの高級オーディオブランドとしての格好良さがあり、周りから見られても自慢できる、所有欲を刺激するアイテムではないでしょうか。

 

このようにBowers & Wilkins Pi7とPi7 S2は、音質を大切にするオーディオマニアはもちろん、デザイン性やブランド力を求めるユーザーにとっても、おすすめのワイヤレスイヤホンということについては共通しています。

 

 

それでは次に、Bowers & Wilkins Pi7とPi7 S2の違いについてチェックします。

Bowers & Wilkins Pi7とPi7 S2の主な3つの違い

Bowers & Wilkins Pi7とPi7 S2にはどのような違いがあるのでしょうか。この2機種には主に3つの大きな違いがあります。

接続安定性が向上

Pi7は人が多い都内の駅などでは、接続が不安定になることがよくあるということは口コミなどでも言われていますが、それを大きく改善しました。進化したのがアンテナ設計です。

初代Pi7は混雑する駅のような場所では途切れる事もありましたが、Pi7 S2ではアンテナ設計を刷新し、接続安定性を向上させました。その接続可能距離は最大25m。Pi7 S2で音楽を聴きながら人混みを歩いても、電車での乗り換えでも全く接続が途切れることがなくなりました。

バッテリー容量がアップ

Pi7 S2ではバッテリー容量が25%もアップしました。そのおかげで、ANCをオフにした状態のイヤホン単体での連続再生時間は4時間から5時間と、1時間延長されました。さらに、充電ケースを併用することで「+16時間」の使用が可能となっています(5+16で最大21時間の使用が可能となっています)。

アプリがバージョンアップ

初代のPi7では「Bowers & Wilkins Headphones」という設定アプリでしたが、Pi7 S2ではより高機能なアプリ「Bowers & Wilkins Music」を使うようになりました。

このアプリからノイズキャンセリングのオンオフの切替え、パススルー(外音取り込み機能)の調整、アプリ内でDeezerなどの高音質ストリーミングサービスから直接楽曲を再生できたりするようになりました。

また、装着ガイダンスもあるので、始めてこのイヤホンを使用する場合でもスムーズに使用することができます。

Bowers & Wilkins Pi7とPi7 S2の発売時期の比較

Pi7が発売された時期

2021年6月に発売された完全ワイヤレスイヤホンです。

Bowers & Wilkinsイヤホンらしく、圧倒的な音質と優れたノイズキャンセリングが特徴です。高品質なサウンドでハイレゾ音源を楽しむことができるイヤホンと言えます。

Pi7 S2が発売された時期

Pi7 S2は、2023年2月にPi7の後継機種として発売された完全ワイヤレスイヤホンです。

前機種となるPi7からマイナーチェンジを行い、アップグレードされた最新モデルで、Bowers & Wilkinsらしさは引き継ぎながらも機能性をアップさせ、より日常使いに便利になりました。

Bowers & Wilkins Pi7とPi7 S2のスペック比較

それでは、Bowers & Wilkins Pi7とPi7 S2のスペックについて、一覧表で確認してみたいと思います。

Pi7 S2 Pi7
ドライバー構成 2way構成
(9.2mmダイナミックドライバー+BAトゥイーター)
2way構成
(9.2mmダイナミックドライバー+BAトゥイーター)
Bluetooth Ver. 5.0 5.0
対応コーデック aptX – Adaptive(48kHz/24bit)
aptX – HD
aptX – Classic
AAC
SBC
aptX – Adaptive(48kHz/24bit)
AAC
SBC
重量 イヤフォン本体: 7g(片耳)
充電ケース:47g
イヤフォン本体: 7g(片耳)
充電ケース:47g
ノイズキャンセリング アダプティブノイズキャンセリング搭載 アダプティブノイズキャンセリング搭載
防水防塵 IP54 IP54
バッテリ持続時間 イヤホン本体:5時間
充電ケース併用:16時間
イヤホン本体:4時間
充電ケース併用:16時間
ワイヤレス充電
急速充電
対応
対応(15分の充電で2時間の再生)
対応
対応(15分の充電で2時間の再生)
対応アプリ Bowers & Wilkins Music Bowers & Wilkins Headphones
同梱物 USB-C – USB-C 充電ケーブル
USB-C – 3.5mm オーディオケーブル
イヤーチップ(S/M/L)
マニュアル
USB-C – USB-C 充電ケーブル
USB-C – 3.5mm オーディオケーブル
イヤーチップ(S/M/L)
マニュアル
カラー サテンブラック
キャンパスホワイト
ミッドナイトブルー
チャコール
ホワイト
ミッドナイトブルー
価格 55,800円(Amazon 2万円台半ば(Amazon

接続の安定性など、機能面でアップグレードされてはいるものの、こうしてスペックで比較してみると、その違いはほとんどないように感じられます。

Bowers & Wilkins Pi7とPi7 S2はどっちがおすすめ?

ここまで、Bowers & Wilkinsの完全ワイヤレスイヤホン「Pi7」とその後継機種「Pi7 S2」を比較しました。果たして、それぞれのイヤホンはどんな人におすすめなのでしょうか。簡単にまとめてみたいと思います。

Pi7がおすすめな人

Bowers & Wilkinsの高音質なワイヤレスイヤホンをなるべく手頃な価格で体験したい人は「Pi7」がおすすめです。新品を手に入れるのは難しくなって来ましたが、中古であればPi7 S2の半額ほどの価格で購入しやすくなっています。

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Pi7 S2がおすすめな人

Pi7 S2は当然ながら高音質なワイヤレスイヤホンであることは間違いありません。さらに、外出中の使用がメインで、人混みでも途切れにくく、長時間使用できた方がいい人にとっては、Pi7 S2の方がおすすめです。

 

コーデックについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

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