DELLのハイグレードモバイルノートパソコン「XPS13(9300)」の実機を使ってみた感想をレビューしてみたいと思います。
先に結論を書いてしまうと、高スペックでサクサク動作するだけではなくて、質感がとても高く所有感を満たしてくれる1台でした。
記事後半では、ベンチマークテストの結果も載せておきますので、良かったら参考にしてください。
XPS13(9300)の外観など
それでは、早速パソコン本体を外観から詳しくチェックしてみましょう。
第一印象は「美しい!」です。
アルミニウムの本体は、見た目に美しく高級感があるだけではなくて、強くて硬い事も特徴です。
触り心地がサラサラとしていて、指紋がつきにくいところもいい感じです。
裏面には大きな滑り止めが横に2本あり、机に置いたときの安定感が抜群に良いです。
本体裏側の両サイドにスピーカーがあります。机に反響させて鳴らすタイプですね。十分にちゃんと鳴らしてくれますが、良い音を求めるならスピーカーを使った方が良いでしょう。
織り込みグラスファイバーで出来ているパームレストは本体外側とは全く違う質感です。
ステッカーはIntel Core i7だけなのもシンプルでGOOD。
本体右側はイヤホンジャックとUSBTypeCが1つ。
本体左側面は、USBTypeCが1つとマイクロSDカードスロット。
13.4インチのディスプレイは最近トレンドになりつつあるアスペクト比16:10。表示領域が広いです。
またタッチパッドも広く、スムーズな操作が可能となっています。
ログオンでは、Windows Helloと赤外線カメラによる顔認識に対応しています。また、キーボード右上は指紋認証リーダー搭載の電源ボタンになっています。
電源ボタンはやや固めの押し心地なので、ミスタイプで電源が切れてしまうという心配は、あまりないでしょう。
キーサイズは17mm。本体はコンパクトなのに、キーは広くて、さらに軽い打鍵感でタイピングはとてもスムーズにできます。
キーボードはバックライト付き。キーボード全体を照らしてくれるので、オンにすると暗い部屋でもはっきりと視認する事ができます。
表面に傷がつきにくいアルマイト加工された本体と、本体側面のコネクタ周辺機器の繰り返しの着脱による破損を防止するために、2回皮膜処理されているんだそうです。
また、本体側面は、天板・裏面とは違い鏡面仕上げで美しいラインを演出しています。細かなところまでしっかりと作り込まれた高級パソコンならではの仕上がりになっています。
XPS13(9300)と他のノートパソコンとサイズ比較
手元にあるDynabookR634(13.3インチ液晶モデル)と本体サイズの比較をしてみました。
重ねてみるとよく分かります。XPS13の方が液晶は大きいのに、本体サイズはかなりコンパクトになっています。ベゼルレス液晶で本体サイズはとてもコンパクトです。
ちなみに、A4サイズの印刷用紙を隣に並べてみましたところ、ほとんど同じぐらいのサイズでした。
本体重量は1.2kgということですが、実際に持ってみると少しずっしりとした感じがあります。
本体の作りの良さ(剛性の高さ)や13インチ液晶なのに11インチサイズと同じ程度のサイズなので、コンパクトさ故に、逆に少し重く感じるのかもしれません。
とは言っても、十分に軽いのでモバイル用途には問題はありません。
すごく良いと思ったところは、片手で本体の蓋の開閉ができること。蓋を開けるときに本体を抑えている必要がなく、簡単に開閉できます。
XPS13(9300)のスペックの確認
今回レビューしたXPS13(9300)のスペックを確認しておきます。カラーはフロスト&アークティックホワイトです。
CPU | 第10世代 インテル Core™ i7-1065G7 |
GPU | インテル Iris Plus グラフィックス |
メモリ | 16GB 3733MHz LPDDR4x メモリー オンボード |
ストレージ | 512GB M.2 PCIe NVMe SSD |
WEBカメラ | ワイドスクリーンHD(720p)2.25mm |
バッテリー | 52 Whr |
液晶 | 13.4インチ FHD+ (1920 x 1200) フレームレス 非タッチ 非光沢 ディスプレイ |
本体サイズ | 高さ:14.8mm x 幅:296mm x 奥行き:199mm |
重量 | 1.2kg |
ポート | Thunderbolt3×2 microSDカード リーダー 3.5 mmヘッドフォン/マイクロフォン コンボ ジャック |
インターネット、Microsoftオフィス、動画サイト視聴、ZOOMミーティング、画像編集など、普段使いを考慮すると、スペックとしては全く問題ありませんし、むしろオーバースペック(性能が高すぎる)です。
ただし、1つ大きな問題点があります。それはポートの数です。Thunderbolt3(USB-Cタイプ)のポートが2個しかついていませんので、正直全然足りません。
USB Type-CをUSB-Aに変換するアダプターが付属していて、USB-Aの機器と接続するにはこのアダプタを使うことで解決できるのですが、とはいえ数が足りません。。。
XPS13(9300)のベンチマークテストの結果
それでは、いくつかのベンチマークテストの結果です。
CINEBENCH R23
「CINEBENCH R23」ではマルチコアが3174pts、シングルコアが911ptsという結果になりました。4コア8スレッドだけだけあってスコアは高め。モバイルノートパソコンとしてはかなり高性能です。
PCMARK 10
パソコンの総合的な性能をチェックするためのベンチマークテスト「PCMARK 10」を実行したところ、総合スコアは「2605」でした。スペックを考慮すると意外と総合スコアが伸びていない気がします。
PCMARK 10のスコアの詳細をみると、基本性能を示すEssentialsが5758、ビジネス系アプリのパフォーマンスを示すProductivityが3968と、どちらも快適さの目安となる3000を超えています。
「性能の割に思ったより総合スコアが低いな」と感じたのですが、その要因はクリエイティブ系アプリのパフォーマンスを示すDigital Content Creationは2102。搭載しているGPUがIntel Iris Plus Graphicsなので動画や画像の加工編集はあまり得意な作業ではなさそうです。
実際にAviutilを使って、1分ほどの動画編集を行ってみましたが、動作がもたつくシーンがあり、やや快適さに欠ける感じでした。
ただ、排熱処理がしっかりと考えられているようで、動画編集やベンチマークテストを実行しても、本体がほんのり暖かくなる程度で、それほど高温にならなかったのはすごいと思いました。
本体裏と液晶側接続部分に無数の穴が空いていて、ここから熱を逃しているようです。
CrystalDiskMark
ストレージの性能を「CrystalDiskMark」でチェックしてみたところ、M.2 PCIe NVMe接続のSSDを採用しているだけあってシーケンシャルリードが3064MB/sと超高速です。
実際にOSやアプリの起動、スリープや休止状態からの復帰も「あっという間」でした。
XPS13(9300)実機レビューのまとめ
という事で、XPS13(9300)の実機レビューでした。
パソコンの基本性能がとても高く、高画質動画編集をバリバリにしたいという場合を除いては、ビジネスでもプライベートでも快適にストレスなく作業することができるモバイルノートパソコンです。テレワークにももちろんオススメですが、インターネットやオフィス、動画視聴などで使うだけではこのパソコンの性能を十分に使うこともなく、宝の持ちぐされになってしまいそうな気もします。
とは言っても、何よりパソコン本体の上質さが所有欲を満たしてくれる、満足度の高い、高級感あふれるモバイルノートパソコンである事は、間違いありません。