Adobe ReaderでPDFを開くと印刷画面が表示されてしまう時の原因と表示させない方法

Adobe ReaderでPDFファイルを開いた時、なぜか毎回印刷画面がポップアップ表示されてしまうPDFファイルがありました。調べてみたところ、「印刷画面が表示されてしまう時の原因」「印刷画面が表示されてしまう時の解決方法(表示させない方法)」の2点について判明しましたので、まとめて紹介いたします。

今回検証を行ったAdobe Readerのバージョンは「2023.008.20470|64ビット」です。

 

印刷画面が表示されてしまう原因

まずは、PDFファイルを開いた時に、印刷画面が表示されてしまう原因についてです。

そもそも、この現象が起きているのは、Microsoft 365(WEB版)からダウンロードしたPDFファイルでした。そのため、原因を探ってみると、live.comから印刷・ダウンロードしたPDFファイルには「JavaScript」が埋め込まれていて、これが原因で印刷ウィンドウが開いてしまっているということが判明しました。

参照:Acrobatフォーラム

印刷画面を表示させないための方法

原因がわかったところで、次は対処方法に進みます。方法は2パターンありますので、一つずつ紹介します。

解決方法1:JavaScriptを無効にする

まず一つ目ですが、Adobe ReaderのJavaScriptを無効にしてしまう方法です。Adobe ReaderはデフォルトでJavaScriptが有効になっています。埋め込まれていて便利なシーンもあるとは思いますが、セキュリティリスクを考慮すると、JavaScriptを不用意に実行してしまうことはよくありません。

通常、基本的には「オフ」にしておいて、必要な時に「オン」にするようにした方が安全です。

JavaScriptを無効にするには、まずPDFファイル(なんでもいいです)を開いて、メニューから「環境設定」を開きます。続けて、分類から「JavaScript」を選ぶと、ウィンドウの右側に「Acrobat JavaScriptを使用」という項目が出現します。デフォルトではここにチェックが入って「オン」の状態になっているので、ここのチェックを外して「オフ」にします。

オフにしたら、画面右下の「OK」ボタンを押し「環境設定ウィンドウ」を閉じます。その後AdobeReaderを再起動して印刷ウィンドウが表示されなくなっていることを確認してください。

取引先から送っていただいたPDFファイルなど、こちらでファイル自体に修正ができない時はこの方法で対応します。

 

ただし、この方法には問題点があります。先ほどお伝えした「JavaScriptが必要な時に設定を変えなければならない」ということと、下記のキャプチャのように、JavaScriptが埋め込まれているPDFファイルを開くと警告メッセージが表示され続けてしまいます。

解決方法2:JavaScriptを含まないPDFを保存する

もし、PDFファイルを作成しているのがご本人(や直接頼める相手)であれば、Microsoft365からファイルを書き出す時に、JavaScriptを含めないように保存することも可能です。そうすることで、PDFファイルを開いた時のに、印刷ウィザーが表示されることはありません。

その方法は、ブラウザ上でファイルを開き、印刷ウィザードに進んだ時、下記の画面で出力先(プリンターの種類)を「PDFとしてエクスポート」を選択してしまうと、JavaScriptが埋め込まれて保存されてしまいます。

そこでJavaScriptを含めないで保存する方法としては、先ほどの印刷ウィザードでは一旦「ローカルプリンター」を選択し、次の画面まで進めます。そうすると「送信先」としてプリンタの選択項目で「PDFに保存」を選択し、出力します。

 

こうすることで、JavaScriptが埋め込まれていない状態でPDFファイルが出力されます。

まとめ

今回は、Adobe ReaderでPDFを開くと印刷画面が表示されてしまう時の原因と、印刷画面を表示させないための設定方法について紹介しました。

ファイルを開くたびに印刷画面が表示され、いちいちバツで閉じなければならなかった地味なストレスから、これで解放されました。

 

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