自宅用のギターアンプとして人気の高いYAMAHA「THRシリーズ」。
中古のギターアンプを探していると、現行世代のTHR10IIだけでなく、初代THR10もかなり安い価格で見つかることがあります。
そこで気になるのが、
「THR10とTHR10IIは何が違う?」
「初代THR10でも十分使える?」
「中古で安いTHR10を買うのはアリ?」
といった点ではないでしょうか。
結論からいうと、機能性や使いやすさを重視するならTHR10IIがおすすめです。
一方で、初代THR10も自宅練習用アンプとして必要な機能はしっかり備えています。
中古価格によっては、初代THR10のほうがコストパフォーマンスに優れるケースもあります。
この記事では、YAMAHA THR10とTHR10IIの違いを比較しながら、今から初代THR10を中古で購入する価値があるのか詳しく解説します。
- 1 YAMAHA THR10とTHR10IIの違いを一覧で比較
- 2 違い① THR10IIは出力が10Wから20Wにアップ
- 3 違い② アンプモデルが大幅に増えている
- 4 違い③ THR10IIはBluetoothに対応
- 5 違い④ THR Remoteでスマホから音作りできる
- 6 違い⑤ 初代THR10は乾電池で動かせる
- 7 THR10IIとTHR10II Wirelessの違いにも注意
- 8 初代THR10の音は今でも使える?
- 9 初代THR10を今から中古で買うメリット
- 10 中古THR10を買うデメリットと注意点
- 11 THR10とTHR10IIはどっちがおすすめ?
- 12 中古価格がいくらなら初代THR10を選ぶ?
- 13 THR10・THR10II・THR10II Wirelessならどれを選ぶ?
- 14 まとめ:THR10は今でも買い。ただし価格差次第ではTHR10IIがおすすめ
YAMAHA THR10とTHR10IIの違いを一覧で比較
まずはTHR10とTHR10IIの主な違いを比較してみましょう。
| 比較項目 | THR10 | THR10II |
|---|---|---|
| 世代 | 初代THRシリーズ | 第2世代THR-IIシリーズ |
| 定格出力 | 10W 5W+5W |
20W 10W+10W |
| スピーカー | 8cmフルレンジ×2 | 8cmフルレンジ×2 |
| ギター用アンプモデル | 5種類 | 15種類 |
| ベース | 対応 | 対応 |
| アコースティック | 対応 | 対応 |
| Bluetooth | 非対応 | 対応 |
| ユーザーメモリー | 5 | 5 |
| USB | 対応 | 対応 |
| 専用エディター | THR Editor | THR Remote |
| 乾電池駆動 | 対応 | 非対応 |
| ギターワイヤレス | 非対応 | 非対応 |
| 本体サイズ | 約360×183.5×140mm | 368×183×140mm |
| 重量 | 約2.8kg | 3.0kg |
こうして比較すると、THR10IIは単なるマイナーチェンジではないことが分かります。アンプモデル、出力、Bluetooth、アプリ連携などが大きく進化した第2世代モデルです。
違い① THR10IIは出力が10Wから20Wにアップ
分かりやすい違いのひとつがアンプ出力です。
初代THR10は5W+5Wの合計10W。
対してTHR10IIは10W+10Wの合計20Wです。
つまり数字上では出力が2倍になっています。
ただし、ここで「THR10IIは初代の2倍の音量が出る」と考えるのは少し違います。
THRシリーズは大音量を出すステージ用アンプというより、デスクやリビングなどに置いてギターを楽しむことを想定したデスクトップアンプです。
自宅練習だけを考えるなら初代THR10の10Wでも十分な出力があります。
違い② アンプモデルが大幅に増えている
THR10IIで大きく進化したポイントがアンプモデリングです。
初代THR10には、ギター用として以下の5種類が搭載されています。
- CLEAN
- CRUNCH
- LEAD
- BRIT HI
- MODERN
さらにBASS、ACO、FLATも用意されています。
これだけでも自宅でさまざまなジャンルを演奏するには十分ですが、THR10IIではさらに選択肢が増えました。
THR10IIでは15種類のギターアンプモデルに加えて、3種類のベース、3種類のアコースティック、3種類のFLATボイシングを利用できます。
ただしTHR10II本体だけですべてを直接選択するわけではなく、全サウンドを利用するには「THR Remote」を使用します。
違い③ THR10IIはBluetoothに対応
自宅練習で特に便利なのがBluetoothです。
初代THR10はBluetoothに対応していません。
一方、THR10IIはBluetoothを内蔵しています。
スマートフォンやタブレットをワイヤレスで接続して、THR10IIから音楽を再生できます。
初代THR10でもAUX INにスマートフォンなどを接続すれば音源を流せます。
しかし、スマホとアンプの間にケーブルが必要です。
普段からスマホの音源に合わせてギターを練習する人なら、BluetoothだけでもTHR10IIを選ぶメリットはかなり大きいでしょう。
違い④ THR Remoteでスマホから音作りできる
THR10IIは専用アプリ「THR Remote」に対応しています。
iOSやAndroidだけでなく、WindowsやmacOSからも利用可能です。
アンプ本体のノブだけでは操作できない細かな設定も行えるため、音作りの自由度が高くなっています。
初代THR10にも「THR Editor」があり、パソコンを使った詳細なエディットは可能です。
ただ、スマートフォンやタブレットとの連携を考えるとTHR10IIのほうが使いやすいです。
ソファに座りながらスマホで音を調整するといった使い方ができるのはTHR10IIの魅力です。
違い⑤ 初代THR10は乾電池で動かせる
新しいTHR10IIのほうがすべて優れていると思われがちですが、実は初代THR10にも明確なメリットがあります。
それが乾電池駆動です。
初代THR10は単3形電池8本を使用して電源のない場所でも演奏できます。
一方、通常モデルのTHR10IIはACアダプターによる電源供給となり、充電式バッテリーは搭載していません。
THR10IIとTHR10II Wirelessの違いにも注意
中古でTHRシリーズを探すときに注意したいのが「THR10II」と「THR10II Wireless」です。
名前は非常によく似ていますが、別モデルです。
| 機能 | THR10II | THR10II Wireless |
|---|---|---|
| Bluetooth | ○ | ○ |
| ギターワイヤレス | × | ○ |
| 充電式バッテリー | × | ○ |
| 定格出力 | 20W | 20W |
ここで間違えやすいのが、Bluetoothとギターのワイヤレス接続は別物ということです。
通常のTHR10IIにもBluetoothは搭載されています。
そのため、スマートフォンからワイヤレスで音楽を再生できます。
しかし、ギター自体をワイヤレス接続する機能は通常のTHR10IIには搭載されていません。
ギターワイヤレスに対応しているのはTHR10II Wirelessです。
対応する別売トランスミッターを用意することで、ギターからアンプまでケーブルなしで演奏できます。
さらにTHR10II Wirelessには充電式バッテリーが内蔵されています。
初代THR10の音は今でも使える?
中古購入を検討している人にとって最も気になるのは、「初代は古いから音が悪いのでは?」という点でしょう。
初代THRシリーズは2011年に登場しています。
THR10IIは2019年発売なので、世代としては大きな差があります。
しかし、初代THR10も単純な「古い小型練習アンプ」ではありません。
THRシリーズ自体が、自宅などステージ以外の場所で気持ちよくギターを弾くことを目的として開発されたシリーズです。
初代でもCLEAN、CRUNCH、LEAD、BRIT HI、MODERNという基本的なアンプタイプが揃っています。
コーラス、フランジャー、フェイザー、トレモロ、ディレイ、リバーブなどのエフェクトも搭載。
さらにBASS、ACO、FLATも利用できます。
そのため、
- 自宅でエレキギターを練習する
- クリーンから歪みまで楽しむ
- エフェクターなしで練習する
- 曲を流しながら演奏する
- ヘッドホンで練習する
といった用途なら、現在でも十分活用できます。「最新機能がない=ギターアンプとして使えない」というわけではありません。
初代THR10を今から中古で買うメリット
価格が安ければコストパフォーマンスが高い
初代THR10を選ぶ最大の理由は中古価格です。
THR10IIと比較して十分に安く購入できるのであれば、自宅練習用として魅力的です。
特に、すでにBluetoothスピーカーを持っていたり、スマートフォンとの連携を必要としていなかったりする人なら、THR10IIの追加機能を使わない可能性があります。
その場合は初代THR10でも十分です。
操作がシンプル
初代THR10は本体のノブを操作するだけでも音作りがしやすいアンプです。
アンプモデルを選び、GAIN、MASTER、BASS、MIDDLE、TREBLEなどを調整するという、ギターアンプらしい操作ができます。
アプリを開いて細かく設定するよりも、
「アンプの電源を入れてすぐギターを弾きたい」
という人には、このシンプルさがメリットになるでしょう。
乾電池で使える
前述したとおり、乾電池駆動できるのも初代ならではのメリットです。
中古で安い個体を購入して、家の中の好きな場所へ持ち運んで使うといった用途にも向いています。
中古THR10を買うデメリットと注意点
一方で、初代THR10は発売から長い年月が経過している製品です。中古で購入するなら価格だけで判断しないようにしましょう。
ノブやスイッチの動作を確認する
中古アンプではボリュームなどを回したときにノイズが発生する、いわゆる「ガリ」が出ることがあります。
可能ならGAIN、MASTER、EQ、エフェクトなど各ノブの動作を確認しておきましょう。
INPUTやヘッドホン端子を確認する
ギターを接続するINPUT端子に接触不良がないかも重要です。
ヘッドホン練習をする予定ならPHONES端子も確認しておきたいところです。
ACアダプターの有無を確認する
中古品では付属品が欠品していることがあります。
本体価格が安くても、あとから対応する電源アダプターを購入すると割高になる可能性があります。
中古価格を比較するときは本体価格だけでなく、ACアダプターなど必要な付属品まで含めた総額で判断しましょう。
THR10とTHR10IIはどっちがおすすめ?
ここまでの違いを踏まえると、選び方は比較的シンプルです。
初代THR10がおすすめな人
- 中古で安く購入したい
- 自宅練習が中心
- Bluetoothは必要ない
- 基本的なアンプモデルがあれば十分
- アプリを使った細かな音作りをあまりしない
- 乾電池で使いたい
THR10IIがおすすめな人
- 初めてTHRシリーズを購入する
- Bluetoothを使いたい
- スマホの曲に合わせて練習したい
- アンプモデルをたくさん使いたい
- THR Remoteを使って細かく音作りしたい
- 出力に余裕が欲しい
- できるだけ新しい世代を長く使いたい
特にBluetoothは毎日の練習で便利なので、単純なスペック以上に初代との差を感じやすい部分でしょう。
中古価格がいくらなら初代THR10を選ぶ?
最終的な判断を左右するのが価格差です。
初代THR10の魅力は「THR10IIより安く購入できること」にあります。
そのため、中古価格がTHR10IIに近いのであれば、あえて初代を選ぶメリットは小さくなります。
逆にTHR10IIとの価格差が大きく、状態の良い初代THR10が安く見つかったのであれば狙い目です。
判断するときは、
「THR10IIとの差額を払ってBluetoothや追加アンプモデルを使いたいか?」
と考えてみると分かりやすいでしょう。
例えば自宅でギターを弾くだけで、音源はパソコンからAUX接続、アンプモデルも数種類しか使わないのであれば、初代で満足できる可能性があります。
一方、スマホ中心で練習するならTHR10IIの利便性は大きく、多少価格差があっても第2世代を選ぶ価値があります。
THR10・THR10II・THR10II Wirelessならどれを選ぶ?
最後に3モデルを用途別に整理します。
| 重視するポイント | おすすめ |
|---|---|
| 中古で安く買いたい | THR10 |
| 自宅練習だけで十分 | THR10 / THR10II |
| Bluetoothを使いたい | THR10II |
| アンプモデルをたくさん使いたい | THR10II |
| スマホで音作りしたい | THR10II |
| 乾電池で使いたい | THR10 |
| ギターもワイヤレスにしたい | THR10II Wireless |
| 充電式バッテリーで使いたい | THR10II Wireless |
| 価格より機能性を重視 | THR10II Wireless |
まとめ:THR10は今でも買い。ただし価格差次第ではTHR10IIがおすすめ
YAMAHA THR10とTHR10IIは、見た目こそ似ていますが機能面には大きな違いがあります。
THR10IIでは出力が10Wから20Wへアップし、アンプモデルも増加。さらにBluetoothやTHR Remoteに対応するなど、現在の自宅練習環境に合わせて大きく進化しています。
そのため、これから新品や状態の良い中古品を購入して長く使うのであれば、基本的にはTHR10IIがおすすめです。
特にスマートフォンで曲を再生しながら練習する人にとって、Bluetooth対応は非常に便利です。
一方、初代THR10にも魅力はあります。
基本となる5種類のギターアンプモデルに加えてBASS、ACO、FLATを搭載し、エフェクトやユーザーメモリーも利用可能。自宅練習用として考えれば、現在でも十分な機能を持っています。
さらに初代は単3電池で動かせるという、通常のTHR10IIにはないメリットもあります。
つまり、選び方としては、
安さを最優先するなら「THR10」
機能と価格のバランスなら「THR10II」
ギターまでワイヤレス化するなら「THR10II Wireless」
と考えると分かりやすいでしょう。
中古の初代THR10は「古いからダメ」なのではなく、THR10IIとの価格差が十分にあるかどうかがポイントです。
状態の良い初代THR10がかなり安く見つかったなら、今でも十分「買い」といえるデスクトップアンプです。